したがって、アメリカの計量カップを持っていない場合は、材料の量を計算しておく必要があります。
(1Tbs.(table spoon)=14.8ml=ほぼ大さじ1、1Tsp.(tea spoon)=4.9ml=ほぼ小さじ1なので、計量スプーンは計算不要です。)
アメリカの単位といえば、質量のpound(lb)、液体のounce(oz)ですが、手元の料理の本では、ほどんど出て来ません。例えば、
1/2 cup all-purpose flour(THE BEST OF FINE COOKING, The Taunton Press, Inc.より)
Dash of salt
2 large eggs
1/2 cup milk
4 Tbs. butter
などと表記されています。peeled hazelnutsもcup単位、butterもTbs.単位。
基本的に計量カップ、計量スプーンで量れるように書いてあります。
そういえば、フランスで買った料理の本はどうだったかなと確認したところ、
240g de farine(José Maréchal, Petits plats et desserts aux spéculoosより)
2 pincées de sel
2 Cuillère à soupe de vergeoise
4 oeufs
40 g de beurre
40 cl de lait
と表記されています。液体はcupではなく、cl(センチ リットル、1cl=0.01l)単位!さすがはメートル法の国。どのカップで量るかではなく、結局どれだけ入れるかなのでとても合理的だと思います。
ですが、少量の三温糖は大さじ単位です。少量を秤で量るのは困難ですし、計量スプーンは国による差が小さいからでしょうか。
一方、日本は、
卵 2個(かんたんおやつ―初めてでも、だいじょうぶ, ベターホーム協会より)
砂糖 40g
牛乳 100ml
薄力粉 200g
ベーキングパウダー 小さじ1
と表記されています。フランスと大体同じですね。
また、アメリカは体積で、フランスでは質量で表記する傾向があります。小麦粉とバターの量は、アメリカでは計量カップ(スプーン)単位で、フランスではグラム単位で表記されています。
小麦粉などは、空気の含み具合で密度が変わるので、グラム単位の方が再現性がよいと思います。
一方、料理は化学実験ではないので、アメリカ流に体積でざっくり量るというポリシーもありえます。
(私は、質量に換算して、秤の上で測定しながら材料を加えていく派です。)
料理の本から、各国の国民性が見えてきて、おもしろいですね。
2013-05-05 追記
おまけで、フランスの計量スプーン情報を追記します。
Cuillère à soupe はスープのスプーンの意味で15mlで日本の大さじと同じ、
Cuillère à café はコーヒーのスプーンの意味で5ml(Cuillère à soupeの1/3)で日本の小さじと同じです。
出典は両方ともWikipediaです。 (Cuillère à soupe、Cuillère à café)
硬水の国だから、紅茶ではなくコーヒーなのかも。 フランスのコーヒーおいしいです。
上記フランスの本でも、この計量スプーンが出てきてました。
2013-07-06 追記
最近ドイツのお料理の本も手に入れました。
Greatest Ever: Deutsche Küche 2011 by Sabine Schniffner (Author)
ISBN: 9781445453569
前書きに、計量スプーンの換算が書いてありました。
Ein Esslöffel(EL、食べるスプーン)は15mlで日本の大さじと同じ、
Ein Teelöffel(TL、お茶のスプーン)は5mlで日本の小さじと同じです。
ドイツのお菓子は紅茶よりコーヒーのが合う気がするけれど、お茶のスプーンなのですね。
この本からもレシピを一つ紹介しておきます。
250g Mehl
1/2 TL Salz
4 Eier
300ml Milch
100ml Sprudelwasser
Butter, zum Ausbacken
みんなパンケーキ大好き。